藤子不二雄さんは、私の小学生の時に毎週発売を楽しみにしていた少年週刊誌の漫画家さんです。
買った週刊誌もありますが、近所の貸本屋に借りたりしてました。 発売日が待ち遠しく、指折り数えていた記憶もあります。
当時、二人で描いてるとはつゆ知らずでした。 それより、藤子(女名)と不二雄(男名)と思ってペンネームっぽいとは思った覚えがあります。
「火星居住基地の怪死」もついに最終回となりました。
左図は、本SFショートの主人公となった夏目田博士です。
夏目田さん、お疲れさまでした。
夏目田「楽しんでいただけましたか?」
中図は、作者mふじとの代理が読者の方へお礼をいたしておるところです。
mふじと「最後まで続けられるか心配でしたが、今ほっとしているところです。 読者の方に理解していただけるような文章表現ができたか?気掛かりでいます。」
右図:終了後には、新しく「竹取物語」のカグヤ姫を宇宙人説として、SFショート「SF異星人カグヤ姫物語(仮題)」を始めようかと考えて、現在工事中です。
その節にはまたよろしくお願いします。
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目次
第一章:腫瘍の分離
第二章:火星居住基地での奇妙な死者
第三章:遺族への聴き取り
第四章:グルメクラブへの訪問
第五章:食の調査
第六章:死因の調査
第七章:ウイルスと病因
第八章:エピローグ(現在はここ!)
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実は、中年になりお腹の脂肪が気になり始めたD夫人は、若い時にはやったことのないダイエットとエキササイズを始めたが、効果が出ないなと少し頭を悩ませていた。
夫人の家族は、ややスリムになって以前より健康的になったねと声をかけていたのだが、果たして潜伏ウイルスが活動し始める引き金になったか?
(以上前回まで。)
D夫人遺族が遺品整理をしていた頃、一方では夏目田博士達のグループは共同報告会を終え、その後の親睦会が行われている頃にも、ある不安が陰を落としつつあった。
三博士の内の一人が中年になり、最近になって体力の低下を自覚しはじめたのであるが、その体内で、気づかないうちに潜伏していた臓器の中でゆっくり増えたウイルスが少しずつ体中に拡がり始めたのである。
今、最初の感染性ウイルスが次に感染する臓器に向かって出ていったのである。
実は、潜伏ウイルスの活動開始や細胞の自殺活性の上昇のメカニズムは正確にはわかっていないのだ。
患者数が少ないので、どんな刺激で始まるのかわからないし、個人個人でその刺激も違っているかもしれないのである。
早期に感染が判明すれば適切な薬物療法で発病を防げたり、遅くしたりできる可能性がある。
ただ心配なのは、子供の時の感染が生殖細胞に及んでなければよいのだが。
生殖細胞に感染していれば、子孫に伝わる可能性もある。
子孫を持つ場合には、受精卵の段階でウイルス遺伝子を遺伝子治療でうまく取り除けるような技術が確立されていればよいが。
懇親会は共同研究が一段落し、参加者が同じ医学生物学領域の研究者でもあったので談笑も進み、和やかな雰囲気で終え、最後に夏目田博士の挨拶で閉会した。
ただ、懇親会の数カ月後の定期健康診断で一人の博士に要再検診の通知が届いた。
暗雲は幸い一過性で済んでしまうのか、あるいは次第に垂れ込んでしまうのだろうか?
(完)