本SFは、題名の通りカグヤ姫を含む異星人達の立場でみた物語です。
さて、かぐや姫が出てくる「竹取物語」ですが、あらためてWikipediaを見てみますと、平安時代に成立した物語で、作者不明で、正確な成立年も未詳とあります。
「源氏物語」の文中にも記述があり、日本最古の物語だそうです。
9世紀後半から10世紀前半頃に成立したとされる、かなによって書かれた最初期の物語の1つだそうです。
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目次
第1章:異星人(現在)
第2章:地球
第3章:カグヤ姫
第4章:求婚
第5章:領主三角(みかど)氏
第6章:カグヤ姫の憂鬱
第7章:帰還
第8章:エピローグ
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第1章:異星人
・覚醒した異星人
宇宙船がある星に接近した。
リーダー格の乗組員が、宇宙船の覚醒装置により目覚めた。
生命活動が見られる可能性がある星に接近すると、覚醒装置が働くようにプログラムされているのだった。
宇宙船自体が、船の生命活動センサーが検知すると船の進路をその星に接近するようにセットされているのだ。
ある程度接近すると、船のクルーの一部が覚醒するようにプログラムされているのだ。
船のAI(人工知能)は星の生命体の存在の可能性を示す観測データが得られると、クルーを覚醒させる。
可能性が低いとAIが判定すれば、AIはクルーを起こすことなく冬眠が継続される。
宇宙船は移住船なのである。
元々住んでいた星から、別の天体への移住先を見つけようとしていたのだ。
乗組員達の生存に適した星を見つけ出すために、宇宙船のAIは観測を続けデータをとる。
総合評価が低いと、AIは宇宙船を通過させ、評価が高いとクルーに生存適性調査をするに値するかどうか評価させるために、リーダー格のクルー達を覚醒させて最終判断をさせるのだ。
宇宙船が生命活動のありそうな星に接近していたので、クルーを覚醒させたのだ。
クルーは宇宙船のセンサーが取ったデータを検討して、ロボット探査体をこの星に着陸させてみることにした。
しかしながら、数日後に探査体が送ってきたデータからは乗組員達には残念ながら適した環境の星でないようであった。
クルーは次の可能性のある星が見つかり覚醒させられるまで、再度眠りについた。
次にクルーが目覚めたのは、前回の覚醒からどのくらい時間が立ったのか? 何年、何10年、いや何100年、何1000年か。
宇宙船の生物は、一生の中で冬眠の期間が元々あるので長期間の冬眠にもさらに耐えられるのである。
今回覚醒したのは、宇宙船が太陽系の惑星に接近しつつあるためだった。
宇宙船のセンサーは、木星、火星、月、地球が適した移住先の可能性を示していた。
(次回に続く)