SF異星人カグヤ姫物語
エピローグ
カグヤ姫は月に帰っていきました。
月には異星人達の宇宙船がありました。
移住先の天体を探索しながら、太陽系に移住候補天体をリストに加えた異星人達の宇宙船隊は、太陽系の探索チームが月に宇宙船を着陸させた。
地球探索に複数人の探索員(スパイ)を送り込み、やがては地球人社会に関する情報をカグヤ姫達は持帰たのだった。
そうカグヤ姫は地球各地に送り込まれた異星人の探索員の一人だった。
帰還探索員達と異星人のリーダー達は、持ち帰った情報を元に検討した結果、地球人と共生することに決定した。
ただし、異星人としての存在は秘密にすること、子孫を残すためには異星人の家庭を持つこと、育児は地球人の里子とするか異星人による相互育児をすること(異星人はいわば昆虫型の寄生生物だったが、子育ての非寄生生物が全滅した)を生存戦略とした。
異星人の第一次移住希望者にカグヤ姫は入っていた。
もう一人の異星人とペアで倭国に戻っていった。
しばらくして異星人ジャーナリスト(今風に言えば)が他の異星人メンバーへの紹介記事を知らせるために、地球各地の侵入異星人達のインタビュー(中間報告だね)を実施した。
その頃には、異星人の地球定住プログラムに従って各地に散らばっていた。
やはり、探査員で侵入した地域に慣れしんだ地域をカグヤ姫のように再選択した者が多かった。
この頃には異星人の本部であった月基地は不要になり、地球の極地に本部を移した。
ただ本部といってもAIを含む設備のみで、各地の異星人からの質問、希望への対応法のアドバイスを送ったり、各地メンバー間のコミュニケーションを取り持つ程度であった。
地球定住を決定したからには、基本的には各人が異星人社会が地球人社会にうまく溶け込めるよう努力していくということだった。
異星人ジャーナリストは、本部のリストの記録に従ってカグヤ姫の居住地を訪問した。
一度離れた養父母である「お爺さん・お婆さん」の所に戻るわけにはいかず、とはいえ
身につけた医薬関係の仕事をいかして地方の医薬関係の知識層の元で働いていた。
異星人ジャーナリストの取材は、各地の異星人達により快適な生活できる場所を紹介して、異星人が集合しより大きな異星人社会をつくる手助けでもあった。
異星人のコミュニケーションをとるばかりでなく、移住希望者の促進でもあった。