SF異星人カグヤ姫物語

カグヤ姫達は、自分達異星人の移住先を探索しており、

世界各地に探索員(スパイ)を送り込んだ。

最初は、地球の周回軌道上から観察・サンプル調査を

行っていたが、次のステップとして極秘裏に地球に着

陸・現地調査を行った。

地球の自然環境が異星人達の居住に適合することがわ

かると、さらに次ステップとしては地球人社会に探索

員を送り込んで共同生活できるかを実地検分すること

になった。

というのもカグヤ姫達異星人は、地球で言えば昆虫型

社会を形成しており、ライフサイクルとして寄生型生

物と被寄生型生物の2種類からできた社会により生存

していた。

しかしながら、宇宙船の旅行中に被寄生生物が全滅し

てしまったので、寄生性生物のカグヤ姫達が独自の生

存環境を見出さなければならなくなり、地球にたどり

着いたのである。

地球人と共同生活するためには、秘密裏に地球人社会

に溶け込まなければならない。

異星人達が地球人社会に溶け込めるかどうかは、異星

人たちが生き延びることができるかどうかの生命線と

言えた。

今後も移住先の天体が見つかる可能性はあるが、まず

は最初の移住を成功させることは生存の第一歩である。

 

こうしてカグヤ姫を含む地球各地に侵入した実地調査

員達は、やがて調査期間を終え、異星人本部に帰還す

ることになったのである。

地球人よりはるかに高度な科学技術を持つ異星人達に

抗う術はなく、迎えに来た異星人達がカグヤ姫を無事

連れ帰った。

皇太子や跡取りの連れ合いにとカグヤ姫を考えていた

皇族や貴族、さらには手放したくない養父母のお爺さ

んとお婆さんは警護のための人員を配置したが太刀打

ちできなかった。

 

後日関係者にインタビューできたので紹介する。

皇族へのインタビューに成功した皇室ジャーナリスト

によると、

「清楚で教養も広いカグヤ姫が皇太子の正室にと推す

皇族もあり、大層残念に思われているそう。

カグヤ姫のもたらした医薬で宮中は大層重宝した」

また、貴族達へのインタビューでも

「カグヤ姫がもたらした医薬のおかげで随分健康を回

復した。

寿命かと思われた老貴族も政治に復帰できた。

できれば、跡取りの正室に迎えることができればよか

ったのだが」

また、養父母のお爺さんお婆さんは

「いなくなって寂しい限り。

赤ん坊から育てて、理性もあり、心優しい娘になって

くれた。

おまけに、我々の仕事の医薬関係にも大いに手助けに

なった。

宮廷人ばかりでなく巷の平民の医療にも大いに役立っ

た。

可愛い女の子だが、周囲を明るく健康にしてくれる不

思議な子だったなあ」

警護に失敗した兵士の連中は

「我々は警護力に随分自信を持っていたが、カグヤ姫

の迎えの連中にはまるで刃が立たなかった。

我々の警護力はトップクラスのはずなんだが・・」

 

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(お詫び)

相変わらずのPC不調で「SF異星人カグヤ姫物語」は更

新されておりません。

すみません。