SF異星人カグヤ姫物語

 

 

 

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図:竹取物語(いらすとやより)

 

<御挨拶>

作者mふじとです。

  今回から「SF異星人カグヤ姫物語」の題名でSFショートを始めたいと思います。
  本SFショートは、以前に「異星人カグヤ物語」のタイトルで投稿した経緯がありますが、修正してブログでの公表としました。
  実は、本ブログで前回まで「火星居住基地の怪死」というタイトルでSFショートを連載してきて、この「SF異星人カグヤ姫物語」が2作目となります。
  このSFショートも投稿しましたが、「やはり」内容を練り直してブログ公開と致しました。 

  小説を書こうという考えもまるでなかったアマチュアですので当然の結果ですが、退職後の一つの道楽としてもう少し続けていけばどうなるかな?と思い、飽きるまで続けたいと思っております。

 

  さて、かぐや姫が出てくる「竹取物語」ですが、あらためてWikipediaを見てみますと、平安時代に成立した物語で、作者不明で、正確な成立年も未詳とあります。

  「源氏物語」の文中にも記述があり、日本最古の物語だそうです。

  9世紀後半から10世紀前半頃に成立したとされる、かなによって書かれた最初期の物語の1つだそうです。

 

  あらすじは、
  翁(お爺さん)が竹林に出かけて光り輝く竹の中に小さな女の子を見つけ、お婆さんと二人で自分たちの子供として大切に育てる。 

  女の子はどんどん大きくなり、三ヶ月ほどでこの世のものとは思えない程の美しい娘になった。 
  かぐや姫と名付けられた娘に世間の男達は皆夢中となったが、姿さえ見ることはできずに志の無い者はいなくなり、最後に残ったのは五人の公達(貴族)で諦めず夜昼となく通ってきた。 

  翁に結婚を勧められたかぐや姫は、「私の言う物を持ってきた方にお仕えします」と五人に伝えた。 

  しかし、どれも話にしか聞かない珍しい宝ばかりで、手に入れるのは困難であった。 

  それで、嘘がばれたり、偽物だったり、贋作であったり、探索中に失敗したりで結局かぐや姫の難題をこなした者は誰一人としていなかった。 
  この様子がにも伝わり、帝は面会を求めたが、かぐや姫は応じない。 

  不意に家を訪れ、かぐや姫を見た帝には、地上の人間とは思われない程のすばらしい女性であるとの気持ちが一層強くなった。 

  かぐや姫ばかりが心にかかって手紙で文通する。 
  こうした帝との文通が三年を経た頃より、かぐや姫は月を見ながら物思いにふけるようになる。 

  理由を翁が問うと、「私は地上ではなく月の世界の人なので、八月十五日に月に帰らねばならない」と。 

  帝は軍勢を送り阻止しようとするが、天人(かぐや姫を迎えに来た月の世界の人)にはまるで刃向かえず。 

  かぐや姫は帝への手紙を書き、天人の持ってきた薬の残りを添えて人に託した。 

  薬は、「地上の物を召し上がっていたので気分が悪いでしょう」と月の世界から持ってきた不死の薬であった。 

  そして、天の羽衣を着せられて物思いがなくなったかぐや姫を連れて、車で天に昇ってしまった。 
  帝は手紙を読みひどく悲しみ、「会うこともないのに、我が身に不死の薬はあっても何になろうか」と、天に近い駿河の国の日本一高い山で手紙と薬を焼くように命じた。

 

  以上の物語は、現在読んでも十分SFチィックであり、作者は上流階級の知識人と推測されるが、当時の発想においても既に現代での発想としても通用するような点が多くあり、驚嘆する。 

  自然を観察し発想を得る点は、中世人から現代人まであまり進歩はないのだろうか?

 

  こうして、現代人の私はもう少し努力してみようと、「異星人かぐや物語」のシチュエイションを変えて書き直して「SF異星人カグヤ姫物語」としました。   

  丸山宗則著「昆虫はすごい」(光文社新書)を発想の参考にさせていただきました。 

  作品の不足分は私の才能不足です。 

  前作の「火星居住基地の怪死」と同様に楽しんでいただければ幸いです。

 

なお、

目次

・異星人

・地球

・カグヤ姫

・求婚

・領主三角(みかど)氏

・カグヤ姫の憂鬱

・帰還

・エピローグ

の予定です。